紙の入社書類から人事労務システムに一括登録するCSVを作る方法

入社の手続きでは、住所・連絡先・口座・家族の情報など、1人あたりの項目が多い書類を集めます。人事労務システムに従業員の情報をCSVで一括登録できても、書類が紙で集まると、CSVを作るのは手作業になりがちです。

この記事では、紙の入社書類から人事労務システムに一括登録するCSVを作る方法と、個人情報を扱ううえでの注意点を解説します。

入社書類の入力、こんなことに時間を取られていませんか

  • 手書きの入社書類を見ながら、住所や口座の情報を1人ずつ入力している
  • 生年月日が和暦で書かれていて、西暦に直して入力している
  • 家族の情報が複数行にわたり、人数によって入力する行が変わる
  • 4月など入社が集中する時期に、入力が一度に重なる
  • 読みにくい手書きの文字を、本人に確認し直すことがある

入社書類は項目が多く、入社が重なる時期には件数も増えます。入力の正確さが給与や社会保険の手続きにも関わるため、確認の手間もかかります。

一括登録のCSVで気をつけること

人事労務システムの一括登録では、システムが用意するCSVの形式に合わせて、1行に1人の従業員の情報を並べる形が一般的です。家族の情報は、従業員とは別のCSVで、家族1人を1行として登録する形式が多く見られます。実際の形式は、お使いのシステムの取り込み仕様で確認してください。

入社書類のCSVで気をつけること(例)
項目気をつけること
生年月日・入社日和暦を西暦にそろえ、区切り文字を取り込み先に合わせる
氏名・フリガナ姓と名の列を分けるか、フリガナを全角と半角のどちらにするか
住所郵便番号・都道府県・市区町村などの列の分け方
家族続柄の書き方を取り込み先の値に合わせる。人数によって行の数が変わる
口座金融機関名・支店名と、それぞれのコードの扱い

マイナンバーのように、法令で取り扱いのルールが厳しく決められている情報もあります。データ化の対象に含めるかどうかは、社内の取り扱いのルールに沿って判断してください。

入社書類から、従業員の表と家族の表を作る図

入社書類からCSVを作る方法の比較

入社書類のデータを作る方法
方法向いているケース注意点
システムに1人ずつ手入力入社の人数が少ない入社が重なる時期に入力が追いつかない
本人にシステムで入力してもらうシステムに本人が入力する機能がある紙の書類で集めている会社や、すでに集めた書類には使えない
AI-OCRで読み取ってCSVに出力紙で集めた書類が多い手書きの読み取り結果を確認する工程が必要

一括登録用のCSVを作る手順

手順1:システムの取り込み仕様を確認する

CSVを作る前に、取り込み先の仕様で確認すること
確認すること内容
列の並びと見出し列の順番が決まっているか、1行目に見出しの行が必要か
必須の列空欄にできない列と、書類に書かれていない値(コードや区分)を入れる列
値の書き方日付(西暦・和暦、区切り文字)、金額(カンマや円記号の有無)、コードの桁数
文字コードShift_JIS か UTF-8 か
1回に取り込める件数件数や行数の上限があるか

手順2:読み取る項目と書き方を決める

取り込み先の列に合わせて、読み取る項目と書き方(西暦の日付、フリガナの全角・半角など)を決めます。家族の情報は、従業員を結びつける値(従業員番号など)を付けて、家族1人を1行にしておくと、別のCSVにまとめやすくなります。

手順3:確認してから登録する

手書きの数字や住所は読み違いが起きやすい項目です。口座番号や生年月日のように、間違えると手続きに影響する項目は、元の書類と照らし合わせて確認しましょう。

手順4:書類とデータの保管を決める

読み取りのために書類をスキャンしたデータも個人情報です。誰が見られるか、いつまで残すかを、社内のルールに沿って決めておきましょう。

ドキュメントフォースなら、入社書類から一括登録用のCSVを出力できます

AIによる書類処理の自動化サービス「ドキュメントフォース」で、紙の入社書類から人事労務システムに一括登録するCSVを作る流れを紹介します。

取り込み先の列名に合わせて項目を設定する

取り出したい項目(解析項目)は、項目名と、取り出し方を日本語で書いた命令文(プロンプト)で設定します。項目名を取り込み先の列名(姓・名・フリガナ・生年月日・郵便番号・住所など)に合わせておけば、出力するCSVの見出しにその名前が使われます。読み取る位置を書式ごとに指定する必要はなく、書式の違う書類も同じ設定で処理できます。

「日付はYYYY/MM/DDの形式で」「和暦は西暦に変換してください」のような注意事項をプロンプトに加えれば、取り込み先の形式に表記をそろえて取り出せます。

明細は1行に1件の形で出力する

家族の氏名・続柄・生年月日のように行が続く明細は、表(CSV)形式の解析項目として取り出せます。エクスポートで「単項目の繰り返し出力」を有効にすると、従業員の氏名などの値が明細の各行に繰り返し出力され、1行に1件の形のCSVになります。

取り込み先の列の並びに合わせて出力する

エクスポートでは、ファイル形式(CSV)、見出しの行を出力するかどうか、出力する項目とその並び順を「エクスポートパターン」として書類の種類ごとに決めておけます。書類から取り出さない列は空白の列を足して位置を合わせられ、ファイル名やアップロード日時を列として加えることもできます。1度に出力できるのは最大300件です。

取り込み先ごとに形式が違う場合も、エクスポートパターンを取り込み先の数だけ用意しておけば、出力のたびに列を並べ替える必要はありません。

確認してから出力する

解析結果は、元の書類のプレビューと並べて画面上で確認し、必要に応じて修正できます。複数の書類の解析結果はシートモードでまとめて確認でき、ハイライトを有効にすると、それぞれの値が書類のどこから取り出されたかをプレビュー上で確かめられます。

書類の取り込みも自動にする

メールに添付されて届く書類は、ワークスペースごとに発行される専用の受信アドレス宛てに転送するだけで、メール取込で自動で取り込めます。紙の書類はスキャンしてメールで送るか、Windowsのパソコンに保存したファイルを自動アップローダーで取り込めます。

まとめ

入社書類のCSVでは、生年月日や住所の書き方を取り込み先に合わせることと、家族の情報の持ち方を決めることがポイントです。個人情報を扱うため、確認とデータの保管のルールも合わせて決めておきましょう。

ドキュメントフォースなら、手書きの入社書類から項目を取り出し、人事労務システムの列の並びに合わせたCSVとして出力できます。

コラム一覧へ戻る